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【モチーフよもや話】トマト

tomato01.jpg
https://minne.com/items/461735ミニチュアトマトのピアス

最初に書こうと思ってたアヒルと鴨が要修正でペンディングになっていたのでトマトから始めてみました。
といってもこれも今透明粘土の乾き待ちでパーツ切れなのですが(笑)
→2/11再入荷いたしました!

ちょっとしたエピソード付きの作品紹介は、以降カテゴリで「作品紹介」に設定しています。

さて、トマトの話に戻りますが、イタリア料理には欠かせないトマト、でもあんまり絵画のモチーフとしては見かけないなと。
造形的には種の果肉の瑞々しさとかアプローチの仕方はあるようには思うのですが、生卵はよく見ますがトマト単体はあんまり見ない印象ですね。

そんなトマトを、野菜フルーツシリーズの中でも勢い込んで優先的に作ったのは、

寡黙な死骸 みだらな弔い (中公文庫)寡黙な死骸 みだらな弔い (中公文庫)
(2003/03)
小川 洋子

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この小説が兎に角好きだったから。
こんなにトマトが魅力的なモチーフとして出てくる小説読むの初めてで!!!
幻想寄りのストーリーで、独特のえぐ味もある方なので、ケーキは崩れるか腐るしトマトも毒々しくて美味しそうに描写されることはあんまりないんですが。印象は鮮烈です。

洋菓子屋の午後/果汁/老婆J/眠りの精/白衣/心臓の仮縫い/拷問博物館へようこそ/ギブスを売る人/ベンガルトラの臨終/トマトと満月/毒草
というそれぞれの作品がちょっとずつ登場人物によってリンクしているとともにメタ構造になっていて、それによって「物語」であることが強調されて不思議な空間に。

後がきを読むとその構造にも納得。世界などくり返しに過ぎず誰かが紡いだ物語をなぞってまた作り直し語りかける永遠の再構成なのかもしれないと思ってしまいますね。

冷蔵庫の中の子供、畸形の人参、もらったそばからばらばらに壊れてしまうコート、ポケットの中の舌
現実と隣合わせで存在する静かな狂気とエゴの怖さ。

トマトの真っ赤な切り口を思い出しながら、不思議な物語で夏にひんやりアクセントを!
と思って作ったけど、作ったのも冬だった気がするし記事を書いている今も冬や……

まぁネタを絡めた作品紹介、こんな感じですがまったり進んでいけたらと。
サブコンセプトで小川さんの小説を設定してる作品実はいっぱいあります笑

そしてこのトマト、イタリア料理の主役みたいな顔してヨーロッパに入ってきたのは16世紀になってからっていうのは昔驚いたなぁとちょっと思い出しました。さつまいもがアメリカ芋だったのと同じ衝撃(笑)
植物の移動、繁殖ってなかなか予想と違ったルート通ってることも多くておもしろいですね。
そんなことを考えながら作ったトマトでした。